いろいろ情報

どこかで必ずあなたの本を待つ人がいる

ボイジャーが創業したのは1992年10月です。今年は30年目の道を歩いていることになります。スタートしてすぐに、はじめてのパンフレットをつくりました。当時、全力を傾けていた「日本語版エキスパンドブック」の宣伝のものでした。一枚の大きな紙を折りたたみ、体裁を整えた質素なものです。ここに満天の星をデザインした一ページがありました。今では住所も電話番号も違っていますが、ボイジャー・ジャパンは何一つ変わらずにここにいるのです。

 

VOYAGER_Stars

画像を拡大してみてください。そこにアルファベットの星屑がお分かりいただけるでしょう。

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NRエディターがJEPA電子出版アワード・ジャンル賞を受賞!

本日発表された日本電子出版協会(JEPA)主催の「電子出版アワード2021」にて、NRエディターが「エキサイティング・ツール賞」を受賞いたしました。
技術的な高度さ、ユニークさの観点から得票を集め、見事選出されました。NRエディターを評価していただいた皆様に厚く御礼申し上げます。
 
 

発表の様子はYoutubeで見ることができます

 
 
NRエディターが目指したのはデジタル出版をシンプルにすることです。
 
書いた文章を電子書籍にしたい。単純なことだと思っていざ取り掛かると「多機能」という名の複雑さと直面し、身動きが取れなくなる。このデジタル出版の課題に真正面から取り組んだ成果がNRエディターです。
 
2021年6月1日のベータ版公開直後から多くの反響をいただきました。NRエディターで制作された数は1,500作品にものぼります。
 
デジタル出版するあなたを支援します。NRエディターは今すぐご利用できます。
新たに公開したマニュアル動画で、執筆から完成までの流れをご覧ください。
 
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQVFSdoQCTdVEi6yeHijyGfuCEMhGTFRD
 
はじめての方はアカウント登録、すでに登録済みの方はログインしてNRエディターを使ってみてください!
 

 

映画からみる戦争の始まり展(12/1より)

来る12月1日から2022年3月27日まで、筑波海軍航空隊記念館にて企画展が開催されます。

 

この企画展で、『木で軍艦をつくった男』の近藤司さんの記録写真が多数展示されることになりました。近藤司さんは、映画『トラ・トラ・トラ!』の美術チーフとして、福岡県遠賀郡芦屋海岸に撮影用実寸大の戦艦「長門」、そして約半分大の空母「赤城」の製作を担当しました。

 

筑波海軍航空隊は、戦闘機搭乗員を育成する予科練・操縦訓練生の初歩練習のため実機訓練を担い、戦争末期には特別攻撃隊を編成し、沖縄戦で特攻作戦に従事しました。旧司令部庁舎は解体の予定でしたが、映画『永遠の0』などのロケ地となったことで「筑波海軍航空隊記念館」として恒久施設となりました。

 

企画展詳細:https://p-ibaraki.com/post/666614131623854080/

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なぜ日米は戦争へ突入したのか?

本日、11月20日よりシナリオ準備稿『虎 虎 虎』が公開中です。
 
◆シナリオ準備稿『虎 虎 虎』特設サイト
https://store.voyager.co.jp/special/tora_pearl_harbor
 
日本映画の巨匠、黒澤 明監督が脚本家 小國英雄・菊島隆三と共に書き上げたこのシナリオは、1970年に20世紀フォックスが公開した映画『トラ・トラ・トラ!』の原形となったものです。12月8日、真珠湾攻撃を前に、一度は振り返るべき"戦争の始まり"をこのシナリオから読み取っていただければと思います(2021年12月31日まで・無償公開
 
プロモーションビデオ(1分38秒)

この本をお届けする私たちの気持ち ―― シナリオ準備稿『虎 虎 虎』

1941年12月8日。80年前のこの日、真珠湾攻撃によって日本はアメリカとの戦争状態に突入していきました。

大本営陸海軍部発表……という臨時ニュースとともに、国民を鼓舞する雄叫びが流れていったのです。この日、この臨時ニュースをゾーッとする底知れぬ不安と恐ろしさもって聞いたと多くの人が語っています。庶民の直感か、その後に訪れる苦難の茫漠たる深さを瞬時に感じ取っていたのかもしれません。長い年月を経ても、忘却にやり過ごせないものがあります。それが歴史でありましょう。あれから80年——どうしてあの戦争を起こしてしまったのか。どうして私たちは戦争に突入していったのか。一度は振り返るべき忘れがたき戦争を描く、成しえなかった一篇の映画の形見を私たちは手にしています。映画監督黒澤明と脚本の同志、小國英雄、菊島隆三が私たちに残したもの。忘れられたシナリオ『虎 虎 虎』準備稿です。10年前、故・浜野保樹さんの力によって、米国映画芸術科学アカデミー/マーガレット・ヘリック図書館より『虎 虎 虎』準備稿の複写ををそのままに持ち帰ることができました。そして、『虎 虎 虎』準備稿のWeb出版、ここに至るまでの詳細解説、さらには残された数少ない証言をも集めてみなさまへお届けしたいとおもいます。

夢みて、叶えられなかった30年。これは電子出版に与した私たちボイジャーの慚愧の念に他ならないものです。なにもかもを失って、今はただ自分たちの経験と教訓を伝え残すのみの心境に至ったといえます。ものをつくるとは、そこへ到達する果てしない努力の積み重ねを覚悟することです。それは作品以上にドラマチックであり、人を奮い立たせるものであります。残念なことに私たちはできあがった作品でしかそれを類推することができません。見えないものを可視化する。これは次の世代の出版が本気で取り組む課題に違いないでしょう。私たちボイジャーは、ここに自分たちの目を据え付けて、今日までの活動を行なってきました。求める一切を捨て、ただ訴えたいです。真価を問う出版の在処を。ボイジャーの出版システムによって生み出される試みを今、また、真っ先にお届けいたします。

 

株式会社ボイジャー
代表取締役 鎌田純子

画像をクリックすると特設サイトへ!
11月20日(土)から、誰でもWebで無料で読めます

デジタル出版 ボイジャー創業30年へ 次なる時代へ新たな提案を

株式会社ボイジャーは、創立して30年目を迎えました(本社:東京都渋谷区神宮前、代表取締役:鎌田純子、以下ボイジャー)。

創業の時、1992年10月26日、デジタル出版の市場はゼロでした。 今、日本の出版売上の総計(紙+電子)は1兆6,168億円。そのうちの約25%にあたる3,931億円を電子が占めるまでに成長しました。30年になるこの長い年月をボイジャーは電子書籍そしてWeb出版の道を歩いてきました。そして、ボイジャーは30年になるこの経験を生かし、次なる時代へ新たな提案をしようとしています。

1992年新会社発足にあたって、製品発表会、Voyager Japan 出航!!パーティの案内状

事業スタート時、みなさまへお届けした挨拶状が残っています。そこにはこう書かれています――果敢に新しい表現やコミュニケーションへの挑戦を試みる人々へと連帯を呼びかけ、重い扉をつき動かそうとあえて平坦でない困難な道を選択しました――と。

30年、培った力をボイジャーはこれからどう展開していくのか、いくつかの実行計画が控えています。どうぞこの機会に直接取材をしていただき、次世代出版の具体的姿をご覧ください。

お問い合わせ先:

株式会社ボイジャー 柳尾知宏/蒲生 淳/萩野正昭

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 5-41-14

電話: 03-5467-7070 / FAX: 03-5467-7080

Email:infomgr@voyager.co.jp

知を未来へ残すこと ― Internet Archive 25周年記念連載(第5回)

Internet Archiveという組織をご存知でしょうか? 知らないという方でもWayback Machineという「消えてしまったWebページを保存しているサイト」を知っている人は多いのではないでしょうか。このInternet Archiveが、今年10月29日に25周年を迎えます。そしてボイジャーも今年の10月26日から創立30年目に入ります。それを記念して、ボイジャーとInternet Archiveをテーマとした短期集中連載(全5回)をお送りします。

本は売って終わりじゃない

 出版をビジネスとしてとらえれば「売れる本」を売れば終わりです。しかし私たちは、なぜ出版という行為を行おうとするのでしょうか?

 出版とは、自らの、考え、情報、物語を、自らの責任で世の中に発信する行為です。著者にとっては、本を売ってお金を稼ぎたいという以上に、自らの出版した本を後世に残したい、自分が生きた証を残したい、という欲求はごく当然のものと言えるでしょう。

 しかし私企業にできることには限界があります。永久的な保存を担保することはできません。

片岡義男全著作電子化計画と国立国会図書館デジタルコレクション

 後世に本を残す役割を担っているのが、国立国会図書館です。

 紙の本では納本制度が確立しています。しかし、実は現時点(2021年10月現在)では有償で販売されている電子書籍の納本制度が確立していません。

 そこでボイジャーでは国立国会図書館に働きかけ、まず片岡義男作品を国立国会図書館デジタルコレクションに提供することで電子納本を開始しました。(プレスリリース「作家・片岡義男小説(449作品)、国立国会図書館の電子閲覧公開へ」)

 今後、理想書店の作品も同様にデジタルコレクションへの提供を予定しています。

国立国会図書館デジタルコレクション

ボイジャーが「電子納本」した片岡義男作品の閲覧は館内限定。検索時には「国会図書館内限定」をチェック。

作る、見る、売る、残る

 ボイジャーのWebサイトでは「作る、見る、売る、残る」をスローガンにしています。

  • 作る:自力でデジタル出版する人を支援するWebサービス「Romancer
  • 見る:電子書籍をWebブラウザだけで見ることができる「BinB
  • 売る:個人の作品でも販売できるプラットフォーム「理想書店
  • 残る:国立国会図書館デジタルコレクションとの連携。

 

 ボイジャーもInternet Archiveと同じく「将来に知を残す」というゴールをもっています。自書を出版したいという作家の思いを形にする。それがボイジャーのテーマです。

»(完)Internet Archive 25周年記念 短期集中連載

この連載の内容を、電子本としてもお読みいただけます

本書はRomancerのNRエディターで作られました。

 

1996年、創設者のブルースター・ケールがその壮大なプロジェクトを語る25年前の映像が残っていました。2分少々です。本動画はInternet Archiveで公開中の短編ドキュメンタリーを日本語吹替でお届けするものです。https://anniversary.archive.org/

Books in Browsersと“BinB” ― Internet Archive 25周年記念連載(第4回)

Internet Archiveという組織をご存知でしょうか? 知らないという方でもWayback Machineという「消えてしまったWebページを保存しているサイト」を知っている人は多いのではないでしょうか。このInternet Archiveが、今年10月29日に25周年を迎えます。そしてボイジャーも今年の10月26日から創立30年目に入ります。それを記念して、ボイジャーとInternet Archiveをテーマとした短期集中連載(全5回)をお送りします。

Books in Browsers

 2010年から2016年まで「Webブラウザで本を読む」をテーマにInternet Archiveで開催されたイベントがあります。それがBooks in Browsers(略称BiB)です。ボイジャーもこのイベントに2010年から2014年まで参加しました。

Simpler, Smaller, Stronger

Books in Browsers 2012でのボイジャー代表取締役(当時)萩野正昭によるプレゼン動画。

Books in Browsers会場

会場は、Internet Archive。5年以上働いた人たちの半身大人形が椅子の間に立っているのが印象的。写真前列の人形はブルースター・ケール。

 このイベントの立役者も、Book Server構想、Open Libraryの責任者であった、ピーター・ブラントリーです。彼の尽力なしにこのイベントは成立しなかったと言っても過言ではありません。Books in Browsers 2012で、彼は次のように語っています。

新しい出版で大切なのは物語です。フォーマットではありません。Web上ではどんなコンテンツも操作可能になります。したがってそれはフォーマットに中立な出版になるでしょう。つまらないと思うかもしれませんが、これは革命的なものです

 ピーター・ブラントリーは「マニフェスト 本の未来」(ボイジャー刊/原著はオライリー)という本の中でも「形なき本で図書館を作るということ」という項を執筆しています。

マニフェスト 本の未来

デジタル化が完了した「第二段階」で出版界で何が起こるのか?

そしてBinBの誕生

 すでにお気づきと思いますが、ボイジャーが開発した、Webブラウザーだけで本を読む、電子書籍リーダー「BinB」、その名前は、このBooks in Browsersから名付けられました。

 2011年頃の電子書籍リーダーといえば、アプリが当たり前だった時代です。そんななか、ブラウザーだけで本を読むという方向性が果たして正しいのか、このイベントには大変勇気づけられました。

 そして、Books in Browsers 2011で、開発中のBinBを初披露します。

COMA Voyager

Books in Browsers 2011、ボイジャーによるプレゼン動画。BinBの説明は8:00くらいから。

 正式にBinBが世の中に産み落とされたのは、2011年12月8日のことでした。

2011年12月1日に行われた、ボイジャー新読書システム「BinB」記者発表会の動画。

本動画でも紹介されている「シナリオ準備稿 虎 虎 虎」が近日公開予定です。詳しくは続報をお待ちください。

»「第5回 知を未来へ残すこと」に続く

10月22日(金)日本時間朝10時より、From Wayback to Way Forward: The Internet Archive turns 25というバーチャルイベントが開催されます。

Open Library ― Internet Archive 25周年記念連載(第3回)

Internet Archiveという組織をご存知でしょうか? 知らないという方でもWayback Machineという「消えてしまったWebページを保存しているサイト」を知っている人は多いのではないでしょうか。このInternet Archiveが、今年10月29日に25周年を迎えます。そしてボイジャーも今年の10月26日から創立30年目に入ります。それを記念して、ボイジャーとInternet Archiveをテーマとした短期集中連載(全5回)をお送りします。

Open Libraryで何ができるのか

 Open LibraryとはInternet Archiveが提唱するBook Server構想を具現化したものです。電子図書館でもあり、書籍データ・ベースでもあります。  そのゴールとして、以下のようなビジョンが掲げられています。

The ultimate goal of the Open Library is to make all the published works of humankind available to everyone in the world.(公開されているすべての人類の作品を世界中のすべての人が利用できるようにすることを目指す)

 このOpen Libraryにはだれでも参加できます。少し古い情報ですが、2010年のボイジャーパンフレット「そして船は行く」の中でOpen Libraryの登録方法を紹介しています。

 2010年の東京国際ブックフェア、ボイジャーではピーター・ブラントリーを招いて、Open Libraryについて講演していただきました。その動画がこちらです。

東京国際ブックフェア2010 講演映像

Open Libraryの責任者(当時)ピーター・ブラントリーによる講演映像。OpenLibraryの仕組みや目的について語っている。

Voyager Japan releases 4,000 Japanese eBooks on Internet Archive

 ボイジャーでは、このOpen Libraryに対して、2011年に、青空文庫の4,000作品を電子書籍(PDF)化して書誌情報とともに提供しました。そのときに、Internet Archiveから出たプレスリリースがこちらです。

 こちらはOpen Libraryに収録されているだけでなく、Internet Archiveの特別コレクションとしても公開されています。

青空文庫特別コレクション

Open Libraryに収録された青空文庫4,000作品は、Internet Archiveの青空文庫コレクションとしても公開されている。

»「第4回 Books in Browsersと“BinB”」に続く

10月22日(金)日本時間朝10時より、From Wayback to Way Forward: The Internet Archive turns 25というバーチャルイベントが開催されます。

Wayback Machine ― Internet Archive 25周年記念連載(第2回)

Internet Archiveという組織をご存知でしょうか? 知らないという方でもWayback Machineという「消えてしまったWebページを保存しているサイト」を知っている人は多いのではないでしょうか。このInternet Archiveが、今年10月29日に25周年を迎えます。そしてボイジャーも今年の10月26日から創立30年目に入ります。それを記念して、ボイジャーとInternet Archiveをテーマとした短期集中連載(全5回)をお送りします。

全世界のWebページを、時間軸にそって記録する

 Wayback Machine。自分で使ったことはなくても、消えてしまったWebページの「魚拓」として見たことがある人は多いでしょう。このWayback Machineは、Internet Archiveによって提供されています。むしろ多くの人にとって「Internet Archive=Wayback Machine」という認識かもしれません。

Wayback Machine

ここにURLを入力すれば、すでに姿を消してしまったWebページも見ることができる(できないこともある)。

その集められた膨大なページ

 前回、書いたように、Internet Archiveの創始者ブルースター・ケールの掲げた目標は「全知識体系への全世界的アクセス(Universal Access to all Knowledge)」でした。そのとおり、集められたWebページの数は膨大です。

その数は、2021年10月時点で、

  • Webページ:5,880億
  • 本とテキスト:2,800万
  • 音声:1,400万
  • 動画:600万
  • 画像:350万
  • ソフトウェア・プログラム:58万


という数に及びます。

消え去るもの、残るもの

 デジタルデータはいくらでも無劣化の複製ができるので、紙よりもずっと「残す」ことが容易です。にもかかわらず紙に比べると消え去ってしまうもののなんと多いことか!

 Webページは公開後にも改訂が容易にできることもあり、また必ずしも後世に残すことを目的にしていない場合もあります。むしろ論文などを除けば、後世に残そうという目的をもったWebページのほうが少ないかもしれません。

 Weyback MachineによるWebページのアーカイブは必ずしも完全ではありません。会員制のサイトや、CGIなどで動的に生成されるページはそもそもアーカイブすることはできません。ですが、それによって知を後世に残すというInternet Archiveの活動が色褪せることもありません。この「後世に残す」という目的はボイジャーとも共通した思いです。

»「第3回 Open Library」に続く

10月22日(金)日本時間朝10時より、From Wayback to Way Forward: The Internet Archive turns 25というバーチャルイベントが開催されます。

ボイジャーとInternet Archive ― Internet Archive 25周年記念連載(第1回)

Internet Archiveという組織をご存知でしょうか? 知らないという方でもWayback Machineという「消えてしまったWebページを保存しているサイト」を知っている人は多いのではないでしょうか。このInternet Archiveが、今年10月29日に25周年を迎えます。そしてボイジャーも今年の10月26日から創立30年目に入ります。それを記念して、ボイジャーとInternet Archiveをテーマとした短期集中連載(全5回)をお送りします。

Ephemeral Filmsとリック・プレリンジャー

 1990年代に、ボイジャーが出版した「忘れられたフィルム(原題Ephemeral Films)」というマルチメディアCD-ROMがあります。このCD-ROM、リック・プレリンジャーという人物が集めていた企業の宣伝フィルムや公共マナーの喧伝フィルムなどを収録したたもので、当時のアメリカ市民の暮らしぶりや夢見ていたものが描かれていてとても興味深いものです。

 このリック・プレリンジャーはInternet Archiveの理事でもありました。そのコレクションを集めた「プレリンジャー・アーカイブズ」もまたInternet Archiveの一大コレクションになっています。

Ephemeral Films 1931-1960

当時のCD-ROMを短い映像で紹介しています。

Book Server構想、そしてボイジャーの参加

 ボイジャーが実際にサンフランシスコにあるInternet Archiveを訪れたのは2010年のことです。

 当時のボイジャーでは「ドットブック」というフォーマットで、シャープのXMDFとともに、日本における電子書籍のデファクトスタンダードの位置にありました。しかし「電子出版の普及には、世界の標準が必要」との考えから、EPUBという世界標準のフォーマットに積極的に関わり始めました。

 さらに世界の標準のフォーマットができたらその先にあるもの、それは私たちが自由に電子書籍を活用できる仕組みです。Internet Archiveでは「Book Server構想」として、それに取り組んでいました。ボイジャーもその構想の正式メンバーとして推進に参加することに合意しました。

Internet Archive本部にて、創始者のブルースター・ケールとボイジャー代表取締役(当時)萩野正昭。

 この写真に写っている人物が、ブルースター・ケール。Internet Archiveの創始者です。活動の目標として「全知識体系への全世界的アクセス(Universal Access to all Knowledge)」をかかげています。

 私たち一人ひとり、あるいは一企業・団体ができることには限界があります。世界の標準と調和し、手を取り合うことが重要と思い知らされたことでした。

 ブルースター・ケールと、当時のプロジェクト中心メンバーであったピーター・ブラントリーへのインタビュー動画もご覧ください。

「Book Server」を語る

ブルースター・ケールとプロジェクト中心メンバーであるピーター・ブラントリーへのインタビュー動画。

»「第2回 Wayback Machine」に続く

10月22日(金)日本時間朝10時より、From Wayback to Way Forward: The Internet Archive turns 25というバーチャルイベントが開催されます。

【完了しました】メンテナンスのお知らせ(10月19日 9:00-12:00)

いつもRomancerをご利用いただき、ありがとうございます。
近年、Romancerのご利用業者様の増大につきまして、より快適にご利用頂けるよう、EPUB変換サーバのインフラ強化対応をさせていただきます。
これにより、サーバが混み合っている場合でも、遅延なく、安定して変換できるようになる予定です。
上記サーバーの仕様変更につきまして、大変恐縮ではございますが、メンテナンスのため10/19(火) AM 9:00~12:00、Romancerサービスを一時停止させていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご協力のほど、何卒よろしくお願い致します。
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Romancerのメンテナンス日時
2021年10月19日(火)
AM 9:00~12:00
ーーーーーーーーーー

【完了しました】 10月19日 11:10メンテナンス完了しました。

国語の先生のための電子ブック入門講座【動画公開】

都留文科大学 野中潤 教授の声がけで行われた「国語の先生のための電子ブック入門講座」。動画が公開中です。電子ブックの作り方と作品事例を1時間でコンパクトに紹介しています。

 

先生方に限らず、電子ブックを自分で作ってみたい! という作家のみなさんの背中を押してくれる動画です。ぜひご覧になって、調べ学習、自分の活動のまとめ、創作のアウトプットにRomancerを活用してみてください。

 

 

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コッチがメインになるってこと! ―さいとう・たかを先生ロングインタビュー

2012年2月、ボイジャーの理想書店にて「ゴルゴ13」を販売開始する記念として、ご多忙のさいとう・たかを先生にインタビューのお時間をいただきました。そのインタビューをRomancerにて電子書籍にして無料公開いたしました。


なかでもご注目いただきたいのは「コッチがメインになるってこと」という章。iPadのゴルゴ13を読みながら「電子書籍」についてのこの言葉、

私は昔から言ってたんですよ!

コッチがメインになるってことをね。

Romancer作家の皆様には、是非とも読んでいただきたいと願います。


さいとう・たかを先生が逝去されました

劇画家のさいとう・たかを先生が、2021年9月24日、膵臓がんのため逝去されました。


さいとう・たかを先生と言えば、だれでもすぐに『ゴルゴ13』が頭に浮かぶでしょう。それ以外にも主な代表作に『台風五郎』『無用ノ介』『デビルキング』『バロム・1』『影狩り』『雲盗り暫平』『サバイバル』『劇画・小説吉田学校』『仕掛人 藤枝梅安』『鬼平犯科帳』『剣客商売』など多数あります。『バロム・1』はなかなか異色で、特撮テレビ番組『超人バロム・1』(放映期間1972年4月2日-11月26日)の原作でもあります。


そして、さいとう先生の大きな功績として「コミックの分業形態での制作システム構築」があります。そのシステムのもと、これからも『ゴルゴ13』は続きます。


謹んでさいとう・たかを先生のご冥福をお祈りいたします。


弊社が運営する「理想書店」でもさいとう先生のタイトルを扱わせていただいております。


2021/10/1 追記

理想書店でさいとう先生のタイトルを扱わせていたときのロング・インタビューを公開しました。こちらもぜひご覧ください


独・メルケル首相の言葉を読み返す

16年間の任期を終え、26日ドイツ総選挙をもって引退をする独・メルケル首相。ロマンサーでは2020年3月より、メルケル首相の演説を3回に渡りデジタル出版で発信しました。

 

日々流れてくるニュース・SNSの情報も大事ですが、読み返されるべき情報をきちんと残すこともまたデジタル出版の重要な役割だとロマンサーは考えています。

 

コロナウイルスという未知の脅威に対し、リーダーシップを持って呼びかけた彼女の言葉を今一度読み返してみてください。

 

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時は過ぎても終わらない

20年目の9.11を迎えた。だからといって地球上の〝戦争〟は決して終わっていない。振り返っていつ、誰が、どこではじめたものなのか、意図をもって仕掛けられたものなのか、じっと考え見つめてみる機会はあるのだろうか。あるとすれば、記述された記録は大きな力となってくる。20年前の、いやもっとその前に記録されたテキストを読み直すことがデジタルによって成り立っていく次の世界は必ずやってくるだろう。そのとば口にようやく私たちは立ったのではないか。  
9.11を迎えた今日、片岡義男の4つのテキストを読まれたらどうでしょうか。すべて、Romancerでつくられたものです。詳細は以下をクリック!
 
 

佐藤秀明・写真集『REQUIEM WORLD TRADE CENTER』
世界貿易センタービルの建設前の風景から記録された1970年代ニューヨークの光景が輝いている
 

祝!「青空文庫」の大久保ゆうさん、翻訳本を出版

インターネットの電子図書館「青空文庫」の活動を続けている大久保ゆうさんが、フィルムアート社から翻訳本を出しました。題名は『文体の舵をとれ』(2021年8月刊行 2,000円+税)。
 

『文体の舵をとれ』と題する本書は、『闇の左手』や『ゲド戦記』といった代表作で知られるSF・ファンタジー作家のアーシュラ・K・ル=グウィンが、小説を書こうと志す十四人の生徒と一緒になって行ったワークショップをもとにする、小説教室である。
(毎日新聞 2021年9月4日号「今週の本棚」より)
 
むむ? 見覚えのある説明です。
そう、グインサーガ(同じグインでも違うけど)の作家中島梓/栗本薫先生が「小説道場」をやっていました!

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〝決して戦車や武器では解決しない〟

 

戦争は世界のどこにでも生まれている
殺し合いの兆候はあなたの隣に潜んでいる
本日、片岡義男.comで公開の写真家・佐藤秀明氏の連載「世界地図の歩き方」は、『銃器製造の村 ダラ』と題して、パキスタンとアフガニスタン国境の街ペシャワールの状況が語られています。1977年当時の話です。それから40数年後の今、アフガニスタンでタリバンが国を制圧するなんて、今までどこの報道メディアが私たちに伝えたでしょうか? そうなったら、今度はしゃあしゃあとタリバン内部の抗争を語り続けています。ずっとこの国にあって戦い続けていたタリバンのことなど何も知らされてきませんでした。でも、自分でよく考えてください。アフガニスタンはどうしてこんな状態になったのでしょう? 戦争を仕掛けたのは誰だったのでしょうか? 日本は何をしてきたか。その土地で水を得るために働いた一人の医師がいたことだけが、私たち日本人にとってのか細い救いであったことを思い起こして欲しいです。

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地域の魅力がギュっ! 電子図書館の独自資料【5選】

電子図書館の独自資料

コロナ禍で注目を集めている「電子図書館」

 

突然ですが、みなさんは公共の電子図書館サービスが全国に何館あるかご存知でしょうか? 電子出版制作・流通協議会の調査によれば、2021年7月1日時点でなんと222館! 1年前の97館からプラス125館となりました。

 

取り扱っている電子書籍は出版社の本に限らず、地域独自のオリジナル作品がいくつもあります。今回のコラムでは、地域の独自資料を「誰でも読める」電子図書館を5館紹介します。

 

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