『モシュリーマン……』。モシュって? 喪主ですよ! だからモシュリーマンと著者は言うのです。平凡なサラリーマンが、ある日突然、父の訃報に接して、葬儀の知識もないままに喪主となる戸惑いと緊張の記録です。旅行先で突然電話を受けて、四十九日を終えるまでの数々の出来事と対応を、リアルに描いています。
『モシュリーマン……』。モシュって? 喪主ですよ! だからモシュリーマンと著者は言うのです。平凡なサラリーマンが、ある日突然、父の訃報に接して、葬儀の知識もないままに喪主となる戸惑いと緊張の記録です。旅行先で突然電話を受けて、四十九日を終えるまでの数々の出来事と対応を、リアルに描いています。
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西郷隆盛といえば、坂本龍馬や伊藤博文などと並ぶ、明治維新の有名人。薩摩藩を動かし、薩長同盟や江戸無血開城に功績のあった、現代日本の基礎となった偉人の一人です。
その隆盛は、どんな顔をしていたのか? 教科書やネットには、いかにも薩摩隼人らしい、ガッシリとした屈強そうな肖像が載っています。日本の夜明けを切り開いた「西郷どん」にふさわしい容貌です。
ですが、それは、本当に西郷隆盛の顔なのでしょうか?
東日本大震災や東電女子社員殺人事件といった現代日本の重大事件を歌舞伎の題材とする。そんなことが可能なのか? 『小田切しん平 劇作集』では、それを実行しています。そして、その手法には前例があります。江戸時代元禄期に起きた赤穂事件を題材として、室町初期の物語として制作された『仮名手本忠臣蔵』です。直接、大名の醜聞を取り上げることを禁じられた時代で、文学の力によってマスメディアと社会批評の役割を果たした作品です。戯曲には、このような力があります。
小説、漫画、映画、アニメ……。「物語」を伝える媒体はさまざまです。その中で、「戯曲」という形式は、なじみのない人も多いかもしれません。有名な戯曲としては、やはりシェークスピアが挙げられるでしょう。ギリシア悲劇なども、よく知られています。そうした名作を読むと、台詞とト書きだけで構成された作品に、奥の深い物語の世界が広がっていることがわかります。戯曲もまた小説や映画に劣らない、人の心や時代を伝える表現の形式なのです。
学校の先生のことをみんなよくは言わない。最近はとくにどぎつい。私も当時はそんな一人でもあったかもしれない。申し訳ないとつくづく思う。というのも、今になってわかったことがあります。お話ししたい。
私は東京の品川区にある都立高校に通っていた。担任は土方俊彦という英語の先生でした。先生はよく教科書から離れて本を読めと薄い英語のテキストを紹介した。サイドストーリーだと。私が読んだのは『Shooting an Elephant』と表紙に書いてあった。G・オーウェルの『象を撃つ』という名作だ。当時は何もわからない少年にすぎない頃であったから、深く考えることもなく題名のわかりやすいものを手に取ったわけだ。不思議というかラッキーだったというべきか私は『象を撃つ』を英文で読んだのです。その上に簡単な感想まで言った。考えられない稀有なる出来事でした。先生は見たこともない笑顔で私を見た。そしてロクでもない戯言の私の感想を聞いて頷いてくれた。もう一冊薄っぺらい英語のテキストを先生は私に渡した。これを読めと。そこに“John Steinbeck”と書いてあったことははっきりと記憶にあります。でもなんという題名の本であったか思い出せない。たしか……『人々を率いる者』だったか『???の少年時代』だったか……アメリカの内陸地、遠くに高い連山。つづく山々を見て少年は育つ。あの山の向こうに何があるのかといつも思いながら少年は成長し、ついに山の向こうへと旅立っていく……という話だったと思うが確かではない。読みきっていなかったのかも。スタインベックの名前とも映画『怒りの葡萄』の原作者ぐらいの関わりしかその後もなかった。
私の高校、東京都立八潮高校。戦前は府立第八高等女学校、その時代からの校舎だった古風な雰囲気から、鈴木清順監督の映画『けんかえれじい』のロケに使われて、「岡山第二中学校」にされてしまっていた。
片岡義男.comでは、700編以上のエッセイを無料で公開しています。月・水・金には、新しいエッセイが公開されています。
https://kataokayoshio.com/essay
春を迎え、学校や会社で新しい生活が始まる季節に、片岡エッセイも新たなシリーズに突入します。4月6日からは、「片岡義男の書評」が始まります。『週刊朝日』に掲載されている、日本の書籍を1冊ずつ取り上げた書評です。
「定年」という言葉を見ない日、聞かない日はない、そう言っていいくらい流行っている。そんな言い方をして大変申し訳ない。ごめんなさい……だが、「定年」もダイエットのように本の商売種になっているように見えて仕方がない、人の苦境をながめて。こんな本と私たちが出版する「定年」の本は同じであって欲しくない。そう思って一生懸命考えをめぐらした。イラストレーターのヘロシナキャメラにお願いすることになったのも、彼が持っている何かしたたかな心根の強さに応援を頼もうとしたからだ。ヘロシナキャメラは私たちの意見に耳を傾けてくれた。そして人生は測量のようなものだろうという私たちの結論をまとめてくれたのだ。ラフが上がってきた。一人の男が棒を持って立っている。棒には年代という目盛りが刻まれている。レンズを覗く後ろ姿は妻らしき女性がいる。手を動かしあっち、こっちと指図している。
Romancerをお使いのみなさまに、朗報です。
去る3月1日(木)よりRomancer Cafeの人気連載『阿久悠と歌謡曲の時代』第1部20回分のバックナンバーを特別公開しました。Romancerに登録いただいているメールアドレス/パスワードで、特設サイトからお読みいただけます。4月2日(月)までです。
特設サイトはこちら
https://romancer.voyager.co.jp/cafe/back-number_01
テレビの黄金期、ドラマの演出家として活躍した久世光彦さん。彼はその晩年に『マイ・ラスト・ソング〜あなたは最後に何を聴きたいか』というエッセイを書いています。その中に俳優の若山富三郎さんの話があります。若山さんは亡くなる二日前、勝新太郎さんと京都のクラブへ行き、最後に「時の過ぎゆくままに」を歌ったそうです。この歌は若山富三郎さんが出演したドラマ「悪魔のようなあいつ」の主題歌で、作詞は阿久悠さんです。
泥だらけになって……田植えにはまだ早い桜の開花を待つ季節ですが、こんなメッセージをお送りしたい。
NASAの宇宙探査機ボイジャーは、打ち上げられて41年を経過し、地球から126億キロの遠きにいたり、今なお信号を送り続けています。1977年にほぼ時を同じくして打ち上げられた2号と1号のボイジャーは、太陽系の果て、冥王星の軌道外を航行しながら、時おりバッハやモーツアルト、それに日本の尺八奏者・山口五郎の音楽を金属板レコードから流しているようです。太陽系外での知的生命体との遭遇を求めて走っているのかと思うと感じ入るものがあります。私たちの会社ボイジャーはこの宇宙探査機からとられたものです。なぜそう命名したのか今にしてみれば、深遠さに背筋がのびます。これは例えこじつけであろうとも、私たちがたどった道筋とダブらせて申し上げておきたいことです。以下は、私たちの会社案内によく添付する説明のひとくだりです。
東京の山手線恵比寿駅で『第三の男』のテーマ曲がよく流れています。理由は単に駅に隣接するビール会社のCMにこの曲が使われたからだといいます。ご存知の方は多いことでしょう。キャロル・リード監督、映画『第三の男』について、片岡義男.comに興味深いエッセイが公開されています。題して「第三の男を、やっとこうして楽しんだ」(2018/3/14)。
3月11日が今年もまたやってきます。2011年、私たちを襲った大地震と津波。原発・放射能という言葉を気にかける人も少なくないのではないでしょうか。
原子核工学はわずか70年前に誕生しました。その間、多くの科学者・技術者たちが原子核に秘められたエネルギーの研究に努めました。私たちの今の生活は、彼らの成功と失敗の上に成り立っています。原子力発電による電力の供給はもちろん、放射線は病気の診断、治療に欠かすことはできません。
3.11以降、原子力に対するイメージが変わったように感じませんか? 過剰な演出を見聞きすることに慣れてしまうと、正しい判断はくだせません。どうやって原子力と私たちの未来を想像すれば良いのでしょう? そのヒントがこれから紹介する本に描かれています。
2018年3月26日に、合宿形式で行われた日本独立作家同盟主催の出版創作イベント「NovelJam 2018」のグランプリ授賞式&審査員トークセッションが開催されます。
「NovelJam」は著者・編集者・デザイナーがチームを組み、即興による出版創作を体験するイベントです。ボイジャーをはじめ、日本独立作家同盟を応援する企業が協賛しています。
著者はテーマとなる言葉をヒントに小説を書き、編集者とデザイナーが「本」にします。最終的には電子本で販売するところまで行います。2018年のテーマは「平成」で、2月10日〜12日に行われ、2泊3日の合宿で16作品が生まれました。