読みやすい電子本のレイアウトについて何回かに分けてお話します。第1回は“右揃え”についてお話します。
「縦書きの文章で文字を下に揃えたい」「パソコンで見ると平気なのに、スマホで見ると変な所で文章が改行される」というお悩みを解決します。次のような表現で“右揃え”が役に立ちます。ぜひ、お試しください!
- 著者名
- 手紙の差出人
- 出典
1.著者名
次の図を見てください。著者名の位置にご注目。下に揃っている方が読みやすいのではないでしょうか。縦書きの場合、右揃え=下揃えと同じ意味になります。
出典:これからの本の話をしよう(株式会社ボイジャー)
Wordの設定は次のとおりです。
(×)ダメな例
全角スペースで文字位置を調整するのはNG。電子本はパソコン・スマートフォンなど、さまざまな大きさのディスプレイで読まれます。1行あたりの文字数が一定とは限りません。文章が次の行に折り返されて、意図しない表示になる可能性があります。
(○)推奨
[段落]タブから右揃えの設定をしてください。どんな端末で読んでも文章が右揃え=下揃えになります。
手順
- 著者名にカーソルを移動
- [段落]タブから「右揃え」をクリック
2.手紙の差出人
続いては応用編。ポイントは2点。
- 差出人の名前を右揃え
- 名前の下に1文字空白
Wordの設定は次のとおりです。
手順
- 差し出し人を選択 [段落]タブから「右揃え」をクリック
- 右クリックをして「段落」をクリック
- [インデント]から右を1字に設定 右下の「OK」をクリック
- [スタイル]タブからボタンをクリック
- 「スタイルの作成」ボタンをクリック
- [名前]を「差し出し人」と入力
- 「OK」をクリック
- 「差し出し人」のスタイルが完成しました
手順4〜7で「差し出し人」専用の設定を保存しました。同じ表現が出てきた時には、この「差し出し人」のスタイルを反映しましょう。
3.出典
最後は出典の表記です。他の著作物から引用をする場合にはルールがあります(本文と引用部分を区別する)。出典を明示する時、出典を右揃えにすると見栄えが整って見えます。文字サイズを一回り小さくするのも良いでしょう。設定はこれまでどおり、該当箇所を選択して[段落]タブから「右揃え」をクリックです。
出典:Romancer Cafe『阿久悠と歌謡曲の時代』(佐藤剛)
〈推奨文字サイズ〉
本文:10.5 pt
出典:8 pt
参考:デジタル出版をはじめる人へ 4.1.2 引用のルール
以上、Wordの右揃えでした。ぜひご活用ください!