停電:新たなる“書物の敵”

台湾の友人の出版社が2015年9月の台風21号で大変な被害にあいました。本社が入っているビルで火災が発生。消火活動で水がかかり仕事ができず、公式サイト〜ブログまでオンラインサービスをすべて停止。復旧するまで1週間以上かかりました。

 

19世紀に書かれた『書物の敵』(原題:The Enemies of Books、ウィリアム・ブレイズ著、高宮 利行監修、高橋 勇訳、八坂書房刊)では、本を痛めつけるものとして敵が並んでいます。

 

・火や水
・ホコリ
・紙魚(シミ)、ネズミ……
・身勝手な蒐集家
・無知……

 

電子本の出版社として、ここに「停電」を加えたいと思います。
TPP著作権の保護期間延長問題では、世界的に有名なアメリカのネズミが自己主張を繰り返していますから、ネズミも間違いなく敵として残りそうです。

 

※原書はInternet Archiveで公開中

〈『書物の敵』より、本をかじるネズミの図〉

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