酷暑の中、外出を控えている方も多くいらっしゃることでしょう。お家でやることも見つからない、それであれば、こっそりデジタル出版を勉強してみませんか?
ボイジャーでは、デジタル出版の未来を考える「デジタル一滴シリーズ」を刊行しています。そこから3冊をご紹介しましょう。みなさんがすでに体験しているデジタル出版の新たな魅力が見つかるかもしれません。
ボイジャーがおすすめする3作品
目が見えない、体が動かせない人の読書とは?
デジタル出版で今、もっとも話題にのぼることが多いテーマがこの「アクセシブルブック」です。目が見えなかったり、視力が弱かったり、活字を読むことが苦手だったり。このような障害を持った人たちのための本とはどんな本? アクセシブルブック、読書バリアフリー法の解説と筆者たちの体験レポートを紹介しています。
電子書籍セール情報:2024年8月1日〜31日まで、Amazon/Kindleストアにて
◆ ◇ ◆
国語ICT教育の現場をレポート
大学で教育学を専攻する学生たちの様子、中学校で実際に国語のICT教育を受けるこどもたちの様子をレポートした作品です。発行から1年がたちました。
本書の取材を受けてくださった先生たちはその後も精力的に活動を続けておられます。
滋賀文教短期大学/有山裕美子先生は、大津市の研修でRomancer体験講座を開催したり、2024年8月〜11月LLブック作成講座(野口先生・欧文印刷/全4回)を担当したり、9月のHON.jpカンファレンスに登壇したりと、休む暇もなさそうです。今秋11月には滋賀県/学校図書館サポーター養成講座の講師として、「学校図書館の情報センター機能、学校におけるICT の活用」の講義を担当される予定です。
追手門学院大学/湯浅俊彦先生は、2024年3月に『次世代に向けた電子図書館の可能性』(出版メディアパル)を出版されました。読書バリアフリーへの電子書籍の貢献、コロナを契機とする電子教科書の普及など、ひと昔前にはごく一部の関係者しか理解できなかった電子図書館の価値を、歴史とともに解説しています。
電子図書館をまだ使ったことがない方も多いでしょう。実は、国内8160万人が利用できるところまで広がっています。お住まいの地域の図書館でもいつの間にか導入されているかもしれません。図書館のホームページにアクセスしてみてください。
都留文科大学/野中潤先生にもその後の授業の様子をうかがいました。こんなメッセージをいただきました。
「今年度前期の大学院の授業で、7名の院生と1名の研究生が魯迅の「故郷」を生成AIで研究し、電子ブックにて限定公開しました。この成果は、8月9日(金)から3日間にわたって開催される「つるぶん授業フェス2024」で発表予定です。このイベントでは、生成AIやCanva、Google、ロイロノートなどの最新ICT技術を活用したワークショップや交流会が開かれます。これからも教育の未来を見据えた活動を続けます」
本書の中で一番、読者の興味を引いたのは中学生が書いた『お話は短いけども。』(都立大泉高等学校附属中学校10期生)でした。担当教諭だった石鍋雄大先生に彼らは今も執筆しているのだろうかとうかがったところ、受験勉強の真っ最中で、デジタル出版どころではないとのことでした。受験の勝利を目指して、しばし、創作活動はお休みです。
◆ ◇ ◆
毎日新聞朝刊「シニアのくらしセミナー」欄で紹介
シニア作品の実例、制作ノウハウ、最新ネット社会状況がわかる、デジタル出版の解説書です。推薦文をたくさんいただきました。「発信したいことがある人に最適な一冊」「末尾の「デジタル出版30年の成長」に至っては2000年代のNHK「プロジェクトX 挑戦者たち」を彷彿させる著者自身による電子出版黎明期の体験が抑制の利いた文体で記述されており、胸を打つ」「単なるノウハウにとどまることなくデジタル出版の意義を伝えてくれる本書はあなたの最高のパートナーになる」「紙の本もいいけれど、デジタル出版はいかがですか、という鎌田純子さんの提案はとてもいい」。
実際、本は著者の名刺代わりになったようです。2024年7月30日の毎日新聞朝刊で紹介されました。
さらに、電子書籍の歴史を紐解きたい方には、次の本がおすすめです。
デジタル出版一筋の30年を振り返る
ボイジャーの創業者である萩野が1992年の創立からデジタル出版一筋の30年の年月を振り返ります。萩野はこのように話しています。
「どうしてこの様な活動を行ってきたのか? 無我夢中で生きてきただけで、未来への思慮などを抱いていたわけではありません。しかし、振り返り、過去の記録を辿ってみると、今だからこそわかる当時の気持ちを知ることができます」
電子版は、250円(税込)で、印刷版は、2,200円(税込)で販売中です。