Open Library ― Internet Archive 25周年記念連載(第3回)

Internet Archiveという組織をご存知でしょうか? 知らないという方でもWayback Machineという「消えてしまったWebページを保存しているサイト」を知っている人は多いのではないでしょうか。このInternet Archiveが、今年10月29日に25周年を迎えます。そしてボイジャーも今年の10月26日から創立30年目に入ります。それを記念して、ボイジャーとInternet Archiveをテーマとした短期集中連載(全5回)をお送りします。

Open Libraryで何ができるのか

 Open LibraryとはInternet Archiveが提唱するBook Server構想を具現化したものです。電子図書館でもあり、書籍データ・ベースでもあります。
 そのゴールとして、以下のようなビジョンが掲げられています。

The ultimate goal of the Open Library is to make all the published works of humankind available to everyone in the world.(公開されているすべての人類の作品を世界中のすべての人が利用できるようにすることを目指す)

 このOpen Libraryにはだれでも参加できます。少し古い情報ですが、2010年のボイジャーパンフレット「そして船は行く」の中でOpen Libraryの登録方法を紹介しています。

 2010年の東京国際ブックフェア、ボイジャーではピーター・ブラントリーを招いて、Open Libraryについて講演していただきました。その動画がこちらです。

東京国際ブックフェア2010 講演映像

Open Libraryの責任者(当時)ピーター・ブラントリーによる講演映像。OpenLibraryの仕組みや目的について語っている。

Voyager Japan releases 4,000 Japanese eBooks on Internet Archive

 ボイジャーでは、このOpen Libraryに対して、2011年に、青空文庫の4,000作品を電子書籍(PDF)化して書誌情報とともに提供しました。そのときに、Internet Archiveから出たプレスリリースがこちらです。

 こちらはOpen Libraryに収録されているだけでなく、Internet Archiveの特別コレクションとしても公開されています。

青空文庫特別コレクション

Open Libraryに収録された青空文庫4,000作品は、Internet Archiveの青空文庫コレクションとしても公開されている。

»「第4回 Books in Browsersと“BinB”」に続く

10月22日(金)日本時間朝10時より、From Wayback to Way Forward: The Internet Archive turns 25というバーチャルイベントが開催されます。