タイトル
白塔の使者ジャンル
書籍/小説・文学公開日
2026年10月19日更新日
2026年10月19日作品紹介
灰壁暦三一三年、弥生。春の議のあと、城塞都市グラウヴァルの裁きの間に、四人の囚人が引き出された。最後の一人は、白い法衣の男エルノ。神官を騙り、隊の前で火を放った賢者だ。両の掌は胸の前で革紐に縛られ、遠目には祈っているようにしか見えない。その日、白塔から二人の使者が来た。「白塔の者は白塔が裁く」。使者の顔を見た瞬間、エルノの顔から血の気が引いた。助けに来た身内を見る顔ではなかった。
引き渡し状を持つ若い隊員フィン、冒険者のダリオとリナ、鴉人の斥候ケス、灯火教会の立会いの修道士テオ。祈りの形で縛られた囚人を、生きたまま白塔の門まで届けるのが仕事だ。南街道、川港の町ネーベル、川霧、舟、山道。襲撃は二度。
嘘をつける者たちのあいだで、嘘をつけない者はどこに立つのか。少し誇らしくて、少し寒い、春先の護送の旅。
グラウヴァル・シリーズの第六話。この話だけでも読めます。
シリーズ目次(全話の一覧と、縦書き版・横書き版の入口)
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