作品紹介
農閑期に集まった村人三人が、「周藤」と「周東」のどちらが本家かを語り合う。平家落人説と義家家臣説の双方が主張されるが、白黒つけず争わない園田・薗田両家のように楽しい茶飲み話として穏やかに結論づけた。
作者からの言葉
同じ地域に暮らす「周藤」と「周東」という似た二つの名に、それぞれ平安の源平の時代にまで遡る由緒ある伝承が残されていることに、地域の歴史の奥深さを強く感じます。 本家・新宅の正統性を巡って優劣や白黒を争うのではなく、「どちらでもいい、楽しい茶飲み話にしておこう」と笑い合える村人たちの寛容さと温かさこそが、この地域の素晴らしい気質です。こうした地域のささやかな伝承や生活のぬくもりを、土地の記憶として次の世代へ大切に語り継いでいきたいという思いで筆を執りました。
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