作品紹介
香林坊の路上で「俺」は死んだ。そして、最新型のメカクロウに生き返った。中学生の頃、始めて知ったジョン・レノンの「イマジン」。「想像」で世界を変えることはできるのか? 「俺」は、自分との葛藤が生涯続くことを悟った。そしてその歌の意味を探るため「俺」は、世界を駆け巡る旅に出た。
作者からの言葉
ここ何十年もずっとそうだ。明るいニュースなんてない。テレビをつければ、戦争のニュース。新聞を広げれば、戦争の記事。ネットもそう。人々の会話からも同じ話が続く。私は、戦争の現場に立ったことはない。だからメディアを通しての情報でしか、事実が分からない。でも将来、戦争の現場にいるかもしれない。それは分からないのだ。戦争が良くないことくらい分かる。ただ「ストップ・ザ・ウォー」と叫んでみても、政治家の耳からは筒抜けてしまうのだ。だから主人公の「俺」は、人の想像力をもっと高めれば、戦争のない世界を「創造」できる、と考えた。私は、ジョンの歌を自分なりに勝手に解釈し、小説化したが、果たしてこれで良かったのだろうか。
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