手放したくない、戦争の記憶

 

8月になると戦争、原爆の話題が増えてきます

ボイジャーは毎年、この時期に戦争や原爆に関連した作品をご紹介しています。無論、ビジネスという視点もあります。ただそれだけではありません。一人でも多くの人に戦争とは、原爆投下とはどんな出来事だったのか、考えてみていただきたいと思っているからです。今現在、日本の国土では戦争は行われていませんが、世界中の戦争の火種を忘れることはできません。そして、一人一人が過去の狂気を知り、狂気に向かい合う姿勢を持ってこそ、戦争を食い止められると考えています。

 

この時期に読んでほしい4作品

 

神奈川の中学生、「ヒロシマ」を語る

 

2022年、横浜国立大学教育学部附属横浜中学校3年生が、自ら文種や文体を選びながら「ヒロシマ」と向き合い、書き著した「戦争や原爆について語り残す文章」を編纂した作品です。電子書籍化にあたり、生徒のデザインをそのまま活かしたいという意向があり、印刷版そのままを画像にして電子本にしました。詩やエッセイ、原爆の科学的解説などバラエティに富む内容です。

 

 

核兵器をなくすと世界が決めた日

 

被爆者らの声と、市民の国際的な連帯が生んだ核兵器禁止条約の成り立ちを紹介する絵本です。
ウクライナ危機で核戦争の脅威が深まる中、子どもたちに希望を伝えます。冒頭、立ち読みできるページにある核爆弾保有国の地図、ロシア6255発、アメリカ5550発、このページだけでもご覧ください。

 

 

 

幼子の戦争記憶

 

1941年5月生まれの加藤忠一さんがわずかな記憶をたよりに、当時の記憶を書き残したノンフィクションです。イラストの水彩画はすべて加藤忠一さんの手によるものです。こちらの作品は無料で全編閲覧できます。

 

 

 

ヒロシマ・ナガサキのまえに

 

ロバート・オッペンハイマーをはじめとする原爆を開発した科学者たちの証言集。科学者たちは、戦争という狂気に弄ばれ、結果として、開発した2発の爆弾で50万人の命を奪いました。この『ヒロシマ・ナガサキのまえに』は1980年アカデミー賞最優秀ドキュメンタリー部門ノミネートされた映画『The Day After Trinity: J. Robert Oppenheimer and the Atomic Bomb』(YouTubeで閲覧できます)に登場する科学者のインタビュー全文が収められています。

 

 

 

片岡義男.comで読んでほしい11作品

 

小説家、エッセイストとして知られる片岡義男さんの約3,000作品をアーカイブしている片岡義男.comでは、2024年戦後特集を公開しました。この特集以外にも『広島の真珠』『チャタヌーガ・チューチュー』など、日常生活から見た戦争が描かれています。