「戦後民主主義」。
またの名を「フェイク民主主義」。
そもそも民主主義ってやつは、もともとどうにも胡散臭い。フランス市民革命が植民地と住民を埒外にしたように、「民」とはごく一部の民でしかないのは自明である。それをお人好しにも「民主」なんだから国民一般が主権者であるかに錯覚し、かつそのように主張する人々がいる。かかる観点から現状のこのクニの有様を「民主主義の破壊」と叫んだりするわけである。
カクサクボーイは GI の大小男根をしゃぶりつつ、その能天気を嘲笑う。そして言う、ありのままのリアリズムはこの強弱随意の舌捌きにしかないんだよ、民主主義なんて妄想なんだよ、国家なんて幻なんだよ、いつまでそんな虚構によっかかってるの、いい加減にしなよ、と。
戦犯なるレッテル貼りは所詮戦勝国の都合でしかない。しかしA級戦犯であった岸信介、同類の児玉誉士夫・笹川良一は免罪され、この三人と文鮮明がつるんでつくったのが「国際勝共連合」「統一教会」であり、その背後には対ソ・対中の世界支配戦略への利用を目論む 大ボスC I A
がいたのであった。
安倍銃撃死の真相は闇であろうが、少なくとも「戦後民主主義」の正体がそのことで浮彫りにされることにはなった。このクニを支配するものは何か?それはもちろん「民」では有り得ないし、また無能低劣の政治家でもあるまい。大資本?資本家?いやいやそんなもんじゃあるまいな。
小品なれど傑作✨✌
題名の「カクサクボーイ」は、春を売る少年のこと。
「近代を問う三部作」シリーズ、「キッズカンパニー」に併載されていたものだが、独り立ちして無料で読めるようになった。僥倖。タップするだけで読める。
敗戦1年目の秋の東京。
躄り車に載る傷痍軍人がいた。銃弾の跡の残る廃墟のような町で、人々は地を這うように生きていた。親を亡くした孤児たちが、浮浪児と呼ばれて、溢れていた。
その浮浪児たちを主たる登場人物として、この小説は展開していく。。
美貌で賢い、子どもながら胆力も備えた一人の少年が、浮浪児たちを束ね、混乱の坩堝を生き抜いて行く。
少年は子どもを脱ぎ捨て、艶やかな振袖を纏った。おかっぱ頭を昂然と上げて、黒ぽっくりを鳴らして闇市を歩く。自分の価値観だけで生きる。
石月小説の醍醐味はその描写力で、米兵相手のカクサクボーイの商売のシーンですら、夕焼け色の快楽の匂いが漂って来る。餓えは生きることそのもので、私たちは赤裸々な人間の姿を見せつけられるけれど、生き延びる力として私たちに還っても来る。
少年たちへの愛、時代への透徹した眼差し。生き抜くことへの圧倒的肯定。それが、「美しい物語だった」という読後感をくれる。
同じく「生き抜かねばならない」今、私たちに力をくれる小説だと思う。
冬本番の1日の読書にお薦め。
投稿者は石月正広の名前になってしまいましたが、これはぼくのFBFのナツコさんが書かれた感想文です。代理でぼくが投稿したので、こんな形になってしまいました。
戦争というものが赤裸々にした人の醜さ美しさ弱さおぞましさとたくましさ。いろんなものがごっちゃになってわーっと凄いインパクトでひきこまれる。
「戦後民主主義」。
またの名を「フェイク民主主義」。
そもそも民主主義ってやつは、もともとどうにも胡散臭い。フランス市民革命が植民地と住民を埒外にしたように、「民」とはごく一部の民でしかないのは自明である。それをお人好しにも「民主」なんだから国民一般が主権者であるかに錯覚し、かつそのように主張する人々がいる。かかる観点から現状のこのクニの有様を「民主主義の破壊」と叫んだりするわけである。
カクサクボーイは GI の大小男根をしゃぶりつつ、その能天気を嘲笑う。そして言う、ありのままのリアリズムはこの強弱随意の舌捌きにしかないんだよ、民主主義なんて妄想なんだよ、国家なんて幻なんだよ、いつまでそんな虚構によっかかってるの、いい加減にしなよ、と。
戦犯なるレッテル貼りは所詮戦勝国の都合でしかない。しかしA級戦犯であった岸信介、同類の児玉誉士夫・笹川良一は免罪され、この三人と文鮮明がつるんでつくったのが「国際勝共連合」「統一教会」であり、その背後には対ソ・対中の世界支配戦略への利用を目論む 大ボスC I A
がいたのであった。
安倍銃撃死の真相は闇であろうが、少なくとも「戦後民主主義」の正体がそのことで浮彫りにされることにはなった。このクニを支配するものは何か?それはもちろん「民」では有り得ないし、また無能低劣の政治家でもあるまい。大資本?資本家?いやいやそんなもんじゃあるまいな。
主人公の「ヨシ坊」は13歳だったが、いまでも彼は13歳のままわれわれの眼前にいる。そして愚かなる大人どもを75年前同様に嘲笑う。「民主主義」なるものを笑い飛ばす。
真実はコックサッカーに 聞け
こういう戦後があったことを知らずに生きてきた。なんとなく親の世代の言動からパンパンガールという存在を蔑んで生きてきた。知らないってことは恐ろしい。兵士になったら人はどんなことをするのか?孤児になったらどんなことをして生きていかねばならないのか。思いもはせずに生きてきた。それこそが蔑むべきことなのに気づきもしないで。