オタクじゃなきゃ本なんて書けない

まずはこの本を見てほしい。

01_bungu_kirinuki2

力強い手書きの文字、大胆な色使い。なんとも言えない迫力に圧倒されるだろう。

著者は小学6年生の山本健太郎くん。文房具好きが高じて、夏休みの自由研究でまとめたものがなんと紙の本になったのだ。メディアでも数多く取り上げられて、文房具界では今話題の人物だとか。

 

ページをめくると文房具への愛があふれんばかり! 掲載文具数167点。手描き100ページは並大抵のパワーでは出来ないだろう。

 

02_bungu_shusei

「文具最高だぜ」 熱意が伝わる!

 

あとがきによると図鑑を書いたきっかけは、母親から一冊の白いノートをプレゼントされたことから。1年で図鑑を完成させ、行きつけの文具店の店主に見せたらその出来にびっくり! その後、いろいろな縁で出版にまで行き着いた。

 

健太郎くんは本になるなんて思いもよらなかっただろう。一途な文房具への愛だけでここまでやってのけた!

自分のためにコツコツと…好きなことに熱狂し、まとめきったからこそ、他人の気持ちを揺さぶった。このオタク魂が本つくりの原動力ではないか。

 

まずは自分を喜ばせるために、筆を持つのはどうだろう?

狭いジャンルや他人には理解されにくい世界にきっと新しい読者がいるはずだ。

 

––ちなみに文房具好きと言えば、作家片岡義男も只者ではない。文房具だけで本を出しているし、エッセイもどっさり。これもまたオタク魂がなせる業であろう。

◎片岡義男.com|エッセイ|文房具編

http://kataokayoshio.com/tag/%E6%96%87%E6%88%BF%E5%85%B7/