電子出版はみんなのものだ、そう誰かが叫ぶべき

電子出版はみんなのものだ、そう誰かが叫ぶべき

タイトル

電子出版はみんなのものだ、そう誰かが叫ぶべき

ジャンル

書籍/その他

著者

萩野正昭

公開日

2021年02月02日

更新日

2021年02月05日

作品紹介

マガジン航(2012年6月27日)に掲載されたものである。当時、EPUB3の世界的な導入の時期であった。出版のこれからの時代を考え、世界の共通性を重視して、いくつもの問題が真剣に討議される時代だった。推進の中心的な団体がIDPF(International Digital Publishing Forum)だった。日本語の縦書きなど、独特な表示ルールはIDPFの場を通して共通性の中に認められていった。多くの人たちの長い努力がやっと実を結ぶことになった。この時期に居合わせたボイジャーの一人として、当時の状況を率直に述べた一文である。

作者からの言葉

デジタルで出版がやっと世界的に認められていくこの時期に、当事者としてそこに居合わせた。遡る20年、新しい出版世界に身を投じてきた一人として、世界の変化を目撃することは、幸運とだけで片付けるわけにはいかなかった。なぜなら、20年という長い時間をかけて、自分たち独自の出版フォーマットを築き上げてきていたからだ。一生懸命。ここへきて、世界の共通性とやらで一切を反故する気持ちに簡単にはなれなかった。どうしたらいいのか? はじめて自分の利益と、みんなの利益と、決して同じようにはいかない実利の重みを体験した。人は何かを捨て去って、はじめて前へ進むことができる。簡単に言えることではない。

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