デジタル出版の困難、そして喜び


「小説を出したいかー!」
そんなかけ声とともに始まった、2017年11月のトークイベント「それでも小説を出したい会議」。商業出版の経験者でありながら、「儲からない」と言われているセルフパブリッシングに挑戦した3人の登壇者が大いに語りました。彼らはなぜデジタルを選んだのか? 電子本を出すメリットとは何なのか? その答えが、この冊子に詰まっています。

 

印刷版:972円(税込)

電子版:777円(税込)

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登壇者

今岡清(『S-Fマガジン』元編集長)

梶原秀夫(元エンタメ本編集者)

北沢未也(現役漫画原作者)

司会

波野發作(兼業作家)

 

3人の視点はユニークです。たとえば、今岡清さんは「電子本制作は家内制手工業」であり、そこが自分でやる電子出版の面白いところだと言います。スケジュールに縛られず、外部の人に気をつかう必要もないことがよさだと今岡さんは言います。北沢未也さんは、Amazonの「著者ページ」で自分のコーナーがつくられているのが嬉しいと言います。リアル書店では困難な自分の著作のコーナーも、デジタルなら実現できます。他にも、様々な「電子出版あるある」で、話がはずみます。一方で、「約物の表示など些細な部分で、紙では簡単にできたことが、電子では再現できない」などと厳しい指摘も出ています。

 

様々な困難があって、それでも小説を出したい理由は何か。デジタルだからこそ広がる可能性とは何か。実際に本の制作に長年携わった本の玄人である登壇者3人は、それぞれの理由で電子本に向き合っています。「セルフパブリッシングの継続という意味では、やはり、もともとのモチベーションに立ち返って考えるのが第一歩じゃないかなと思います」と今岡清さんは言います。小説を出すにも、その人だけの理由があるはず。何のために本を書き、何のためにデジタルをやるのか。そう問いかけてくる一冊です。

 

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シリーズ一覧
●それでは小説にならない(今岡清)
●ライター志望者が知っておくべきおカネのはなし(古田靖、鷹野凌)
●サルベージ出版に挑戦 文学中年のサイバー・ディギング(持田泰、大場利康、仲俣暁生)
●インディーズの護身術(鷹野凌)
●凡庸な作家のサバイバル戦略(佐渡島庸平、鈴木みそ、まつもとあつし)
●日本の作家よ、世界に羽ばたけ!(大原ケイ、ヤン・ヨンヒ、鎌田純子、西野由季子)
●文章生活20年。現役ライターが初めて教える文章のコツ講座(古田靖、仲俣暁生、波野發作)
●電子出版、独立作家の執筆・出版手法(藤井太洋、仲俣暁生、鷹野凌)