故郷を共にする “同志” でありたい


今年、朝日新聞の決算は売上4,009億円で営業利益は前期比41%ダウン。読売新聞東京本社も減益。テレビは「ゴールデンタイム」の総世帯視聴率が、この10年で65.8%から59.9%へと5.9ポイント下がったといいます。出版は何をか言わんやでしょう。なんという1年を終えようとしているのでしょうか……

 

Romancer(ロマンサー)作家のデジタル出版ガイド

作家自身の体験から熱い招待メッセージが伝わってくる

 

そのテレビで年末ひときわ人気をはくした番組がありました。足袋の伝統技術を生かし今の時代に挑戦する名もなき小企業のお話です。ある広告欄に、原作となった作家の対談が載っていました。作家いわく――


 

「経営の多角化ができている中小企業はほとんどありません。その単一事業が衰退し始めると、なかなか展開のしようがないという難しさがあります。そうすると、新規事業に着手するしかないのですが、その成功率はとても低いのが現状でしょう。『陸王』でもまさにそんな場面を書きましたが、個人的には、これからは中小企業のM&A(合併、買収)がどんどん増えていくのではないかと見ています。」

 

バレちゃいましたネ! 『陸王』のことでした(もったいぶらず最初から言えヨ……済ンません)。どんな新たな一年を迎えようとしているのでしょうか、私たちは? 
ボイジャーは今年一年、懸命にRomancerと取組みました。いくつもご不満は残ったでしょうが、できる限りのことをやったつもりです。ここに集う作家・読者のために。

 

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週刊ポストの記事を参考にしてつくられたもの
理髪店での待ち時間に貴重な情報を得ました

 

既存メディアがデジタルにすがっていく姿をこれからはイヤというほど目撃することでしょう。けれど彼らが手を差し出すわけもないです。私たちの創作や記録は伝播でんぱさせる手段をそもそも喪失していたのです。頼るメディアなどなかったのです。最も自由に、費用として低廉に対処できる自身のデジタル化を、あらためてみなさんに訴えていかねばなりません。デジタルは私たちの故郷ふるさとです。私たちの手段は、世界の共通基準にって制作する環境も実績も整っています。先を行く技術に目を奪われ、過去を閲覧不能にしてしまった愚行を十分に教訓化しています。ボイジャーは、何もないから出発する体験をしてきた一人なのです。

 

今がどうあろうと、自分が信じる中味を抱いているのならば、胸を張ってデジタル出版にチャレンジしてください。そういう方々を私たちボイジャーは “同志” と思っています。来年もまた粉骨砕身、手を差し伸べていきたいです。仕事納めに際して、謹んでみなさまとのおつきあいを感謝し、心から御礼申し上げます。

 

Romancer推進担当 萩野正昭