小豆島マガジンsonofune books刊行

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瀬戸内海に浮かぶ、自然豊かな小豆島。
オンラインマガジン「その船にのって」では、これまで取り上げられることのなかった小豆島の「日常」にフォーカスを当て、島民たちが自らの言葉で綴り、発信をしています。

 

小豆島は、暖かな人情と戦争の悲劇とを描いた感動の名作『二十四の瞳』の作者として知られる女流作家・壺井栄、その夫でありプロレタリア詩人として活躍した壺井繁治などをはじめ、数多くの魅力的な文学者、芸術家を輩出しています。これまで小豆島文学シリーズとして、そういった作品を刊行してきました。気弱な男性と老いた母親のいじらしい生き様を描いた『』などは、この島で生きる素朴で辛抱強い人々の姿の縮図と言えます。

 

「その船にのって」から、新たにsonofune booksシリーズが刊行されます。

sonofune booksの作者はいろんな地域に暮らしています。

八ヶ岳のふもとに暮らす小日向知子の短編集『寒の祭り』もまた暖かな人情と人生の深みがこもった人間の文学です。

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『寒の祭り』は5つの短編が収録されています。人間の暖かさと人生の哀しさのこもる「つる草」、若い男女のみずみずしさと、自然の奥に潜むこわさを描いた「旋回」などをはじめとして、人間の素朴さ、不器用さが伝わってくる、暖かな内容です。

 

この小説の魅力を伝えるとするなら、堀口大學作詞の歌曲、学校の合唱コンクールでもしばしば歌われる「秋のピエロ」を連想するのが一番でしょう。おどけた身振りの中に人生の悲哀と切なさを押し隠す不格好なピエロの姿は、この小説の人々と重なるものがあります。格好良くなくてもいい。人はただ必死に、一途に生き抜けばそれでいい。そんなメッセージが、この本からは伝わってきます。

 

sonofune booksでは、小説、漫画、詩集、評論など、地域を越えた若い世代の、ジャンルを超えた電子本が予定されています。

美しい絵とストーリーを期待せずにはいられません。