「新版・小説道場」ついに完結

dojo4-cover-text

4ヶ月連続で刊行されたデジタル版「新版・小説道場」。ついに完結となります。
『小説道場』とはどのような本なのか? 以下の冊子で紹介しています。

 

中島梓「小説道場」を読む

 

この冊子にあるように、『小説道場』とは単なる小説指南書ではなく、「道場主」=著者である中島梓(=栗本薫)氏と、そこに集う「門弟」たちのドキュメントであり、情熱と青春の記録でもあります。
デジタル版の発行は4ヶ月の間に行われました。しかし、本書の中では10年の歳月が経過しています。
4巻にはその総仕上げとして「小説道場 総番付」が掲載され、門弟たちの努力の成果が記されています。そのうちの何人かは、BL に詳しい女性読者なら覚えのある名前もあります。実際に何人もの門弟がプロとなり、道場を巣立っていったのです。『小説道場』はリアルと地続きの、魅力あるドラマでした。

 

その間、「同性愛小説」を取り巻く環境は大きく変化しています。かつて「JUNE小説」「やおい」と呼ばれた、同性愛ものは「BL(ボーイズ・ラブ)」としてて市民権を確立しました。いえ、確立してしまったというべきかも知れません。
著者はそんな状況に対して思うところを、4巻の巻末で「新・やおいゲリラ宣言」と題したエッセイで切々と語っています。
同性愛小説への思い入れなどは、一般読者には興味のないものでしょうか? そうとは限りません。なぜなら、栗本薫氏の「やおい」への想いとは、すなわち創作とは何か、愛とは何かといった、作家としての本質的な問いに繋がるものであり、誰にとっても他人事ではないからです。
創作とは本来非常に危険で、アナーキーで、そして切実なものである。道場主と門弟たちの切磋琢磨と、そして「新・やおいゲリラ宣言」における栗本薫氏の叫びを聞くことで、私達は小説の深淵を垣間見ることができます。彼女は何故最期までペンを手放さなかったのか。その理由が、この本には記されています。