「おひとりさま」
今でもよく耳にする言葉です。最近では「“おひとり”で自分の趣味や好きなことを楽しむ」という使われ方もされているようです。一人カラオケ、一人焼き肉、一人結婚式なんてのもあります。
周りの目なんて気にしないで、一人でそれを徹底的にやる。自分の人生を謳歌する。物事の本質を見極める。この考え方こそデジタル出版にも通じると思うのです。
とある作家とRomancer編集部は一件のサポートメールで繋がりました。
お名前は羽太雄平さん。御年なんと72歳! 複数の出版社から単行本をいくつも出版している、時代小説作家の方です。紙の本を出版社から何冊も出しているのに、どうしてデジタル出版にやってきたのでしょう……その答えは彼のブログにありました。
「雄平遊言」(http://yuheihata.edition.jp/)
“たとえば小説を書いたとしても、出版社や印刷所の手を借りなければ本にはならない。そこのあたりに自己完結型人間として不満がなかったわけではなく、そもそも売れそうもない本など書いたところで、不況さなかの出版社がウンと言うわけがない。
その点、電子出版の費用対効果は抜群だ。少数出版などお手の物で、すべて自分でやるつもりだから費用ゼロも可能、とあればやらない手はないだろう。
そこで書き出したのが本稿『双子家康・その真相』ということになる。じつは前々から構想してはいたのだが、「とても売れそうにありません」と編集者諸氏がそろって首をかしげたニッチな題材。まったくもって電子出版むきだったわけだ。”
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本を売ることの難しさを一人で引受けた作家。羽太雄平さんの言葉はデジタル出版の本質をついています。誰のためでなく自分のために本と向きあう。熱中したらそこにデジタルも紙もありはしない。書くことの虜になるだけです。
一人でやっても挫けそうなときは、Romancer編集部にご相談ください。些細なことでも構いません。羽太雄平さんとの出会いも一件のメールからでした。これを読む新たな作家のみなさんとの出会いを楽しみにしています。