リンゴは何にも言わないけれど……

赤いリンゴに口びるよせて…… こういう唄があった。おそらく多くの人はピンとこないことだろう。風靡した歌謡曲のあまりにも有名な冒頭がこの言葉だった。とはいっても終戦直後のこと、70年前の話である。ピンとこなくて当然だろう。

 

だが、なぜこれを思い出したか? こんなお話しが最近あったのでお伝えしておきたい。

ある日、ボイジャーに信州から立派なリンゴが送られてきた。はてさて何のことやら。送り主をみて納得した。その人はRomancerの作家であり、先頃この作品を出版した。

 

「お焼きとおぶっことからかさ石」の里=縄文人が暮らした村の歴史往還

 

     ogawa

 

定年からのデジタルを郷土史研究を通して突き進んだ方だった。電子本と小部数印刷本での出版を行い、印刷本は信州”道の駅”と地元書店と公民館で販売を掛け、60部を売ったという。信州りんごの名産地小川村から私たちRomancerチームへ大粒のりんごの実がご褒美で送られてきたということです。なんともまあ嬉しい出来事でした。赤いリンゴに口びるよせて……その甘い果汁に満ちた実をほおばりました。ああ、あの唄はもしかしたらこういう意味を持っていたのかもしれないと思いながらの味でした。