デジタルが救世主 台湾の新聞紙事情

台湾よりこんな記事を見つけました。「當報紙不再是報社主力!?聯合報董事長:64年來首次報紙佔營收低於五成」民報 Taiwan People News(2015年10月26日)より転載。

 

ニュースタイトルを意訳すると、新聞紙はもはや聯合報系(United Daily News Group)のメインではなくなった!という意味になります。聯合報系とは台湾の新聞紙をはじめ、あらゆる出版事業を展開している企業です。聯合報系の代表取締役は、創立した64年前から初めて、新聞紙の売上が2015年に半分を下回るだろうと社内報告で推測しています。

 

記事を詳しく読むと、

・2000年以降ケーブルテレビ・インターネットの普及により、グループの売上成長率がマイナス16%~マイナス25%という時期を経験。

・2008年から、新聞紙の売上と広告による収益獲得から経営方針を転換し、2010年には赤字が黒字に回復。

・2014年には新聞紙以外の売上比率が50%近くを占めるまでになった。

とあります。

 

記事に掲載されている聯合報系の新聞紙売上比重を2010年と2014年でグラフにしてみました。

 

2010年は新聞紙の売上が71%ありましたが、2014年に入って51%までダウンしています。

 

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次に、デジタルの売上を見てみます。2010年はわずか3%でしたが、2014年に27%と大きく伸びています。

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売上金額が掲載されていないので判断は難しいですが、デジタルは無視できない救世主になっていると言えるのではないでしょうか。